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第10回シルヴァンクラブ 青山サロン開催報告『国産材の調達と適材適所』

青山サロン『国産材の調達と適材適所』

初夏の風が爽やかに吹き抜ける表参道。5月16日の土曜日、オークヴィレッジ青山店にて「第10回シルヴァンクラブ 青山サロン」が開催されました。
今回のテーマは「国産材の調達と適材適所」。
森の現状から家具作りの裏側まで、弊社のモノづくりの根幹に触れる、非常に内容の濃い有意義な時間となりました。

冒頭では、取締役の佐々木より、創業以来50年以上にわたりこだわり続けている「国産材100%」のモノづくりについて挨拶がありました。
ただ木を消費するのではなく、環境と共生し、100年かけて育った木を100年使えるモノへと昇華させる。その根底にある「持続可能な社会を目指して」という確固たる理念が参加者の皆様と共有され、講座の幕が開きました。

続いて、材料仕入れを担当する西崎が登壇しました。西崎の仕事は自ら山へ入り、原木を見極めることから始まります。山は単なる「木材の生産地」ではありません。水源を涵養(かんよう)し、生態系を守り、国土を保全する大切な役割を担っています。だからこそ、扱う木材には一つひとつ特別な背景と物語があるのです。

講座の前半では、そんな森から生み出された驚くべき材料調達の数々が紹介されました。プロ野球選手のバットを作る際に出る端材を利用した「タモキー」などの小物作り。C.W.ニコル氏が未来の子どもたちのために再生を手掛けた「アファンの森」の間伐材で作った美しい家具。黒部ダムに流れ着いた泥だらけの流木を救い出し、無印良品の大型店舗の櫓(やぐら)組みやアートワークへと見事に蘇らせた壮大なエピソードが語られ、皆様は深く頷きながら聞き入っていらっしゃいました。
物語はさらに続きます。岐阜県根尾の急峻な森で、パルプになる運命だったブナやミズメは、頑丈な子ども向けの木馬などへと生まれ変わり、この「新しい流通と価値化」の取り組みはグッドデザイン賞を受賞しました。
また、首都圏3,000万人の水源である群馬県みなかみ町では、里山整備で伐採されたコナラやクリを活用し、地元の小学生のための机と椅子400セットを製作。どれも、本来なら見過ごされたり、燃料にされたりする木々に新たな命を吹き込む、持続可能なモノづくりの真髄に触れるエピソードの連続でした。

後半は、集められた木々をどう活かすかという「適材適所」の技術へと話題が移りました。
丸太から無駄なく木取るため、端の薄い部分は小物に、中心の良質な部分はテーブルの天板にと、職人は完成形から逆算して製材を行います。
特に皆様の関心を集めたのが、木の反りや狂いを防ぐための木取りの技術です。
構造材には真っ直ぐで狂いにくい「柾目(まさめ)」を用い、意匠性のある「板目(いため)」を使う際は、木目の広がる方向や「目切れ」が起きないよう緻密に計算して組み立てるという職人のこだわりに、会場からは感嘆の声が上がりました。
さらに、あえて丸太を一度池の水に浸けてヤニを抜き、割れを防ぎながら四季の風と太陽でじっくり乾かすという、自然と寄り添う昔ながらの天然乾燥の知恵も語られました。
このお話しには参加いただいた方からご質問もいただき、関心の高さを伺うことが出来ました。

講座の最後には、用意された様々な木片を実際に手に取っていただく時間が設けられました。
ネズコやクスノキのどこか懐かしい香りを嗅ぎ、手触りや重みの違いを確かめながら進行した質疑応答では、木取りや天然乾燥についての専門的で鋭いご質問が次々と飛び交いました。
参加された皆様の木に対する深い興味と熱意に満ちた、素晴らしい時間となりました。

木を知ることは、森を知り、私たちの未来の暮らしを考えること。これからも青山店から、持続可能な社会を目指すメッセージと無垢の木の温もりを、一つひとつの製品を通じて丁寧にお届けしてまいります。

次回の青山サロンの開催日は9月12日(土)。
テーマは「木の家のつくり方」という建築のお話しを、弊社の大工の話や木造建築のミニチュアをご用意して開催いたします。
お申し込み方法など、詳細はホームページで後日お知らせいたしますので、ご参加いただければと思います。

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