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世代を繋ぐ家
所 在 地:東京都
構造規模:木造 2階建て
延床面積:252.40㎡
世代を繋ぐ家

都心には希少となった築150年程の旧家を今後どうすべきか相談に乗ってほしいとのご依頼からこの家づくりは始まりました。
大きな瓦葺きの外観を持つ旧家の中は、太い柱と大きな梁で木組みされた空間が広がっていました。家の間取りは昔ながらの畳敷きの8~10畳程の部屋が田の字型に配置され、幾度かの増改移築が行われてきたことがわかりました。

施主は、今後息子家族と三世代で一緒に暮らせる二世帯住宅を希望されており、旧家を残しながら増改築する方法を検討しましたが、難しいとの結論になり、旧家に使用されている木材を再利用しながら新しい家をつくることとなりました。

玄関は親世帯と子世帯で完全に分け、それぞれの世帯を1階と2階とで分離する計画としました。
1階の親世帯のリビングはグランドピアノが置ける広さとし、天井は2.6mとして圧迫感のないように考慮しました。さらに南側に大きな差し掛けの屋根とデッキを設け、外部へ向けてリビング空間が広がるようにしてあります。
家を支えるとても重要な柱であるリビングの中心の柱は、旧家に使われていたケヤキの大黒柱を削り直して再利用しました。かつてのほぞ穴の加工は、この家の歴史の記憶として残しました。木目の美しい立派な大黒柱は、この先更に100年以上、家を支えてくれることでしょう。玄関や和室の框や式台にも大黒柱同様、旧家に使われていたケヤキ材を加工して再利用しました。
2階の子世帯のリビングダイニングは屋根形状をそのまま現した勾配天井とし、垂木を化粧で見せて広がりを感じられるようにしました。屋根の軒を深く取り、ベランダの手摺を木製のルーバーにすることで木造建物の印象を形づけています。

生まれ変わったこの家の周辺には、現在も木のいい香りが漂っています。この家が、ご家族と新たな歴史を刻み、やがてこの地域の風景として残っていってくれることを願います。