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「合掌の家」-木造仮設住宅の今
2019年10月15日 (火)

こんにちは、設計の善之です。

 

2011年・東日本大震災の時、少しでも心が安らげる木造の仮設住宅を提供できないものかとの想いから、「合掌の家」を考えました。

供給システムが確立できず、多くを供給することはできませんでしたが、「サスティナブルインベスター社」からのご支援をいただき、以前から交流のあった「NPO法人・森は海の恋人」の仮設事務所兼住宅として気仙沼に建設することができました。

 

 

 

 

 

・地元で入手できる木材を使うこと。
・できる限り工業製品を使わないこと。
・足場を使わず人力で建設できること。
・9坪という面積制限の中で少しでもゆとりのある空間をつくること。
・最小の部材で構造的に安定したものをつくること。

などの課題を総合的に検討した結果、三角形(合掌)の建物になりました。

 

 

 

基礎は、木杭を人力で打ち込んで造りました。

 

 

 

 

 

屋根は、足場を使わず梯子で施工する工夫をして、木材で仕上ました。

急勾配にすることで、水切れを良くして板葺きでも耐久性を確保できると考えたのです。

仕上げに、柿渋を塗布しました。

 

 

 

 

 

 

 

今年の初夏 「NPO法人・森は海の恋人」が主催する植樹祭に参加した方から「合掌の家」の写真を送っていただきました。

8年が経過し、木材は落ち着いた色になっています。

雪も深く、海風も当たる過酷な環境に置かれながら、雨漏りも無く、健全な状況を保っているということで、改めて木材の力を認識することができました。

 

 

 

 

 

自然災害が多発する近年です。

仮設住宅の出番が無いことを願うばかりですが、必要な時に提供できるようノウハウを整えていきたいと思います。

 

 

善之 (設計監理)